夏の風物詩である“風鈴”。風鈴には厄除けの効果があると言われています。
静岡県の遠州三山寺院では、夏季限定で風鈴まつりを開催しています。今回はこの風鈴まつりを紹介していきます。
目次
風鈴の歴史
まずは風鈴の歴史について。中国から伝わってきた、“風鐸”が風鈴のもとと言われています。風鐸の音が災いから守てくれるようになりました。そして日本では平安時代に貴族が魔除けで吊るすようになって、名前も風鈴と呼ばれるようになりました。
また風鈴が夏の風物詩である理由は、秋になると鳴きだす鈴虫に関係しているようです。風鈴の音と鈴虫の鳴き声は似ていて、夏の終わりになり鈴虫が鳴きだすと風鈴はしまうようになったことに由来している説があります。
遠州三山の風鈴まつり
遠州三山とは、静岡県袋井市にある「法多山」「可睡斎」「油山寺」のことです。3つの寺院でそれぞれの信仰である「厄除け・火防・目の霊山」などの、願いが風鈴に込められています。風鈴まつりは2017年に、伝統文化を残していくために始まりました。2022年の開催期間は、5月21日から8月31日です。

法多山・厄除け
本堂・大師堂・諸尊堂・水屋・だんご屋広場前に約4000個の風鈴が飾られています。本堂のご祈祷窓口では、風鈴の販売もしています。そしてだんご屋では2022年は7月1日から8月31日の期間限定で、「厄除け氷」が食べられます。抹茶のシロップがかかったかき氷に、法多山名物である厄除けだんごがはさんであるような感じです。

厄除け氷は500円で、プラス50円することで上の写真のように練乳を追加できます。厄除け氷ミルクもぜひ食べてみてください。
また法多山の風鈴は、18時から21時の間はライトアップもされます。
法多山尊永寺(住所:袋井市豊沢2777・電話番号:0538-43-3601)
可睡斎・火防
縁日風鈴として、人生の良縁に恵まれるようにと願いが込められています。山門から本堂にかけて、約2000個の風鈴が素敵な音色を響かせます。この道を「風鈴の小道」と呼びます。赤富士風鈴を1000個の風鈴で模した富士山は、枯山水の大庭園でみることができます。
大庭園を拝観すると、暑気払いで「水無月ぜんざいと冷茶」が頂けます。しかし7月9日から8月31日、限定100食です。
また陶器風鈴に絵が描ける「お絵描き風鈴体験」も可睡斎ではできます。自分だけの風鈴を作ってみましょう。
秋葉総本殿可睡斎(住所:袋井市久能2915-1・電話番号:0538-42-2121)
油山寺・目の霊山
飛鳥時代から続く油山寺では、静かな山の中できれいな風鈴が鳴り響きます。自然の美と風鈴の音色に心も体も癒しの時間です。奈良時代の孝謙天皇の眼の病を治したことから、油山寺は目の霊山として信仰があります。
休憩所の吉祥庵などお堂の軒下に、風鈴が吊るされています。また参道から小川を進んだ先にある一休庵では、「冷やし緑茶甘酒」が食べられます。緑茶に甘酒は体に良さそうですね。

また風鈴まつり開催中(2022年の5月21日から8月31日)は、期間限定で切り絵御朱印「風鈴まつり」の授与もあります。普段は頂けない、おしゃれな切り絵御朱印をもらいに行きましょう。実際に行けなくても、電話でお問い合わせすると郵送もしてくれます。
医王山薬王院油山寺(住所:袋井市村松1番地・電話番号:0538-42-3633)
まとめ
30度以上の暑い日が多い最近では、窓を閉めてエアコンが必須ですね。そもそも風鈴が家になかったりで、なかなか家で風鈴の音を聴く機会が減っていると思います。そこで今回の「遠州三山風鈴まつり」は合計約7000個の風鈴の音色を楽しむことができます。
風鈴まつり開催中は、それぞれの寺院でオリジナルの甘味を味わうことができます。限定の御朱印もおすすめです。そして風鈴に込められている、厄除け・良縁に期待しましょう。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。
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